>>> KOD  (アベル、ジェッド、レオン、アイザック、エヴァ、グリュンワルド、ブレイズ)

「おっ、相変わらずキレのある蹴りだな。いいぞ、その調子だ!」
「うるさい、よッ……!」
  小柄な少年が怒鳴り、それと同時にヒュッ、と飛ぶ。アベルの横っ腹へ向け、蹴りをもう1回。
  しかしそれは、彼の逞しい腕によってアッサリ防がれてしまう。
  防いだアベルは表情を変えず、首を傾げた。結構鋭い音がしていたが、痛くなかったらしい。
「なぁ、ジェッド。今のはさっきのより弱かったぞ? 飛ぶ前にもう少し体重を…」
「うるさいって言ってるじゃん!」
  ガスッ!
  今度はアベルの足を蹴るのではなく、踏んだ。
  これは少し効いたのか、一瞬「うっ」となる。だが、すぐ爽やかな笑みを浮かべて、親指を「ぐっ」。
「今のは効いたぞ!」
  キラキラ光る笑顔と白い歯。
  普通ならアラ素敵な笑顔となるソレに、少年の目と口の端が、ギッ!と吊り上がる。
「じゃあもう1回やってあげるよ!!」
「よし来い!!」

「おいおい、ジェッドの奴、何かスゲー怒ってるぞ……」
「アベルが何かアホな事言った。に、俺はこのクッキーを賭ける」
「何を言っている、アイザック。上手くジェッドのやる気を引き出しているんだろう」
「何、そうだったのか? そうか……」
「どこをどう見たら、そんな好意的解釈が出来るんだエヴァリスト。それとブレイズ、お前もだ。つられるな」
「うっ」
「私もアイザックと同意見だ。と言うより、どう見てもそっちだろう。と言う事で、私もこの飴を賭ける」
「だぁーよなー。ほら、グリュンワルドも同意見だぜ、エヴァ?」
「……そうは思えないんだが」
「いや、グリュンワルドが言うならそうなんだろう」
「おい今デレが来……あっぶね!!」
「その口を削ぎ落としてやろうか、レオン……!」
「あ?やんのか姫さんよ?」
「誰が姫だ!!」
「お前だろう、ブレイズ(髪型的な意味で)」
「グ、グリュンワルド……!」
「………何で『ポ。』っとしてんのさ。あと人をネタに盛り上がらないでくれる? ムカつく」
「終わったのか」
「いやーイイ汗かいたな。な、ジェッド!」
「(ギッ!)」
「ん? ……おっ、そうだ! 一緒に風呂入るか?」
「やだよ!!!!!!」
「……??? ……反抗期って奴かな」
「「あぁ、成る程」」
「「「違うだろう。」」」

KOD=キング・オブ・ドンカン



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